膝痛患者に半月板整復法を試みた時の効果判定 其の二
笹原茂儀 中村昭治
なかむら鍼灸接骨院
キーワード:膝痛、半月板亜脱臼、半月板整復
【目的】
当方では今から20年以上前に、膝痛の原因は半月板の亜脱臼からであると断定し、治療法と固定法をほぼ確立し、2008年と2009年の当学会で「膝痛の原因は、半月板の亜脱臼である」と発表してきた。このことを証明する為に、半月板整復による治療の効果判定を昨年に引き続き行った。
治療内容は、超音波画像により、半月板の亜脱臼を確認した後に半月板の整復をする。整復後、半月板再転位を防ぐ為にテープ及び著者が開発した半月板圧迫ベルトを装着して終了した。
【対象】
当院に初診時膝痛を訴え、超音波にて半月板の亜脱臼やずれが認められた患者。279名を対象とした。
期間は2009年 8月 1日〜2010年7月31日の1年間である。すべて初診患者である。
279名 男 102名 女 177名
年齢 男 11才〜81才 平均 57.13才
女 8才〜92才 平均 64.34才
【治療】
超音波にて、半月板の亜脱臼(ずれ)を確認後、半月板整復、半月板再転位を防ぐ為にテープ及び著者が開発した半月板圧迫ベルトを装着して終了とする。尚、変形などがない時はベルトを装着しない場合もある。
【効果判定】
効果判定には痛みを訴えている対象者にどのぐらい傷むのかを示してもらうためにフェイススケールとペインスケールを用い、調査は無記名の自己申告法により、その場で聴取した。フェイススケールは10段階法で、1が最高の笑顔、10が最も苦悶な顔を現す絵(図1下部)を見せ、聴取する。ペインスケールは3段階法で、@治療前より楽になったA治療前と変わらないB治療前より悪化した を治療後に聴取した。
【結果】
フェイススケールは治療前の表情を表す数字の平均は7.02 治療後では2.99に改善した。(図1)
ペインスケールでは2名を除き対象者が楽になっている。(図2)尚、改善しなかった2名は急性の外傷による半月板損傷であって、後の治療でこの2名も改善しており、治療直後のフェイススケールはそれぞれ10から8、8から3に変化し改善を表している。
【結論】
当院に来院した膝痛患者で半月板の亜脱臼(ずれ)が認められた患者279名に半月板整復治療をした後の効果は、277名の方に効果は認められ、また、昨年の同効果判定をした229名を加えると、2年間で506名に効果が認められたことになる。この整復治療の特徴は、痛みの改善が即座に表れ、大変喜ばれることである。
今回伝えたい事は、当院に2年間で膝痛の新患が508名来院した事実。そして、その内の99.6%がその場で楽になっている事実である。著者らのこれからの仕事は、膝痛原因の更なる究明と、この整復治療の国内外の普及である。
参考文献 省略
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